医療用スクラブには様々な色があります。その色の意味を考えたことはあるでしょうか。スクラブの色には、患者にとって特別な意味があるのです。そこで、医療用スクラブの色について詳しく説明します。これまで、購入するときに色にまでこだわったことがないという人は、色について学んでみるのも良いのではないでしょうか。
普段何気なく生活をしていて、特別に色を意識したことがあるでしょうか。実は、人は無意識に色によって感情を動かしていることがあるのです。ある色を見ると元気になったり、逆に哀しい気持ちになってしまうという経験があるという人もいるのではないでしょうか。
また色による癒しの効果などもあります。そして、色は健康にも大きく関わっているのです。色によってはリラックス効果をもたらしたり、また血行促進や胃腸の動きを活発にする場合もあるのです。医療用スクラブの色を選ぶときには、患者への影響力もあるのだということを知っておくことが大切です。
医療スクラブで白を選ぶ人もいるでしょう。確かに、白は、医療を象徴する色の1つです。医師や看護師というと白衣を連想する人もいるでしょう。ですが、医療用スクラブに白を選ぶときには、注意しなくてはいけないことがあります。
白というのは、純粋さや潔白さを表す色であり、安心感を与える色でもあります。ですが、検査で病院を訪れる人や、入院患者にとって白は別の心理を働かせてしまうのです。白衣性高血圧という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
人によっては、白という色を見ただけで医師を連想してしまい、自然と体が緊張してくるのです。その緊張感は血圧にも影響してくるため、本来よりも血圧か高くなってしまうのです。白のスクラブを選ぶときには、こうした患者への影響も考えることが大切です。
ピンクは、優しく柔らかなイメージがあり、心理的にも安心感を与えてくれます。病院を訪れる人のなかには不安感や心配事で悩んでいるという人もいるでしょう。そんなときに、優しいピンクがリラックス効果を生み出してくれるかもしれません。
患者に対して安心感を与えたいときには、ピンクのスクラブを選ぶことも良いのではないでしょうか。また、ピンクのスクラブという女性のイメージが強いかもしれませんが、男性が ピンクのスクラブを着ていることで、優しい印象になります。
女性の患者は男性の医師や看護師に対して話しづらいと感じている人もいるのです。男性がピンクのスクラブを着ることによって、女性患者も自然と話しやすくなるでしょう。
赤は、心理的にも元気や勇気を与えてくれます。赤を見ているだけで血行が促進されたり、食欲が増してきたりと患者にとっても良い効果が期待されています。しかし、患者によっては、赤を見ると血液を連想させるとして、嫌う人がいるということも覚えておくと良いでしょう。
恐怖症のなかには、血液恐怖症というものがあります。血液や血液を連想させる色を見ただけで、恐怖感を感じてしまうのです。医療に携わるなかでも、精神的なことや心理的なことに関する場合は、よく検討してから選ぶことが大切です。
青は心理的には冷静さやクールさを表す色です。青を見ていることで血圧が上昇するのを抑えたり、興奮した状態を落ち着かせるといった効果があります。医師は患者に対して辛いことも伝えなくてはなりません。冷静に話しをするときには、青のスクラブを選ぶのも良いのではないでしょうか。
ですが、気を付けたいのは青はクールな印象を与えることがあります。普通に会話をしているだけなのに、怒っていると勘違いされてしまう可能性があるのです。青のスクラブを選んだときには、話し方などをいつも以上に和らげることが大切です。
緑は心理的にも健康を感じさせる色なので、医療の現場に向いている色といえます。優しい印象が強く、緊張を和らげてくれたり癒しを与えてくれる色でもあります。医療の現場では、医師や看護師も不安や緊張を抱えている場合があります。
リラックス効果を得たいときには、緑のスクラブを選ぶのも良いのではないでしょうか。
医療用スクラブのなかでも、黄色は明るい印象を与えてくれます。医療の現場では気分の落ち込みが激しい患者もいます。明るく元気づけたいときには、黄色いスクラブを選ぶという選択肢もあります。ですが、黄色は多用するとイライラした感情を引き出す可能性があるので注意しましょう。
医療の現場は緊張する場面も多く、医師や看護師のなかにはピリピリとした人もいます。黄色は明るく華やかなイメージを与える反面、危険や注意を促す色でもあります。黄色のスクラブは、こういったこともよく考慮してから選ぶことが大切です。
紫は、エネルギッシュな赤と冷静な青を合わせた色で、心理的には癒しを与える色だとされています。患者のなかには、精神的に不安定になったり、イライラする人もいるでしょう。さりげなく紫のスクラブを取り入れることで、患者に安心感を与える効果が期待できます。
このときに、濃い紫よりも薄い紫を選んだ方が、より癒しの効果が期待できます。
医療用スクラブのなかでもネイビーは人気の高い色です。ネイビーは、心理的に誠実を表す色とされています。医師や看護師は患者との信頼関係が治療にも大きく関わってきます。そして、ネイビーは清潔感を感じさせる色でもあります。
そしてネイビーは、集中力をアップさせる色でもあります。医師や看護師には集中力が必要です。ネイビーを身に付けて集中力を高めることは、患者を治療する上でとても大切なことです。
医療用スクラブを購入するときには、色の効果を意識することがとても大切です。色は場合によっては患者を勇気づけることもありますし、イライラさせたり、不安な気持ちにさせることもあります。また、どの医療機関に勤務しているかでも変わってきます。
たとえば、カウンセラーやセラピストといった心理的な治療をしているなら、安心感を与える色が良いですし、男性の医師や看護師で、産婦人科に勤務しているならば、女性患者を安心させるためにも、ピンクなど柔らかな色合いのスクラブを選ぶと良いでしょう。